CS2 コールアウトガイド
コールアウト(Callout)とは、ボイスチャットやテキストチャットで味方に情報を伝えるコミュニケーション手法です。Counter-Strike 2において、正確で素早い情報共有がチームの戦術遂行に影響します。
マップ別コールアウト一覧
各マップの詳細なコールアウト(地点名称)は以下のページで確認できます。
アクティブデューティマップ
| マップ名 | 構造的特徴 |
|---|---|
| Dust2 | 3レーン構成、オープンエリアが多い |
| Mirage | 3レーン構成、中央エリアの制圧が戦術上のキーポイント |
| Inferno | 狭い通路、投げ物の使用頻度が高い |
| Nuke | 上下2階層構造 |
| Vertigo | 高低差が大きい構造 |
| Anubis | 中央エリアが広い |
| Ancient | 複数のルート、広いエリア |
Dust2は3レーン構成でシンプルな構造のため、コールアウトの学習に適しています。
コールアウトとは?
伝えるべき主な情報
- 敵の位置: “ロングに2人”、“Bサイトクリア”
- 敵の装備: “AWP持ち”、“防具なし”
- 敵の体力: “ロングの敵HP20以下”
- 敵の行動: “Bに向かってる”、“リテイク来てる”
- アイテム情報: “C4ロングに落ちてる”
- 戦術指示: “フラッシュ投げます”、“一緒に出ましょう”
コールアウトの役割
1. 情報アドバンテージの獲得
CS2において情報は武器です。敵の位置を知っているだけで:
- 有利なポジション取りが可能: 待ち伏せや挟み撃ちの準備
- 無駄な警戒が不要: 確認済みエリアはクリアリング不要
- 的確なローテーション: 守るべき場所が明確になる
2. チーム連携の強化
効果的なコールアウトにより:
- 同時攻撃(トレード)が容易に: “今出ます”で味方がサポート
- 投げ物の連携: “フラッシュ投げます”で味方が飛び出す準備
- クロスファイアの形成: 互いの位置を把握して射線を作る
3. 死後も貢献できる
自分が死んでも、コールアウトでチームに貢献できます:
- 敵の位置情報
- 敵の体力情報
- 戦術の提案
プロのテクニック: 死んだ後は簡潔に情報を伝え、その後は静かにします。生存者の集中を妨げないためです。
効果的なコールアウトの条件
1. 簡潔さ (Concise)
情報は短く、要点だけを伝えます。
簡潔な例: “ロング2人” 冗長な例: “えっと、ロングのほうで、多分2人くらいいたと思うんだけど…”
2. 正確さ (Accurate)
不確実な情報は「多分」「かもしれない」を付けましょう。
確実な情報: “ミッド通過音、多分2人” 確実な情報: “Bサイトクリア、誰もいない” 不確実な推測: “全員Bにいる!”(実際には未確認)
3. タイミング (Timely)
情報は鮮度が命。できるだけ早く伝えます。
- ✅ 敵を見たら即座に報告
- ✅ 死んだ瞬間に敵の位置と人数を伝える
- ❌ ラウンド終了後に「さっきあそこに敵いたよ」
4. 優先順位 (Prioritized)
重要な情報から先に伝えます。
優先度順:
- 敵の位置・人数
- 敵の体力
- 敵の装備
- その他の情報
コールアウトの基本テンプレート
敵発見時
[場所] + [人数] + [追加情報(任意)]
例:
- “ロング1人”
- “Bトンネル3人、フラッシュ多い”
- “ミッドAWP”
敵を倒した時
[場所] + "キル" / "1人倒した"
例:
- “ロング1人キル”
- “ショート倒した”
エリアクリア時
[場所] + "クリア" / "誰もいない"
例:
- “ロングクリア”
- “Bサイト誰もいない”
自分が死んだ時
[場所] + [人数] + [体力情報]
例:
- “ピット1人、HP低い”
- “Bサイト2人、両方フル”
- “ミッドAWP、ダメージ50与えた”
重要: 死んだ後の長い説明は禁物!簡潔に情報だけ伝えて、後は静かにしましょう。
やってはいけないコールアウト
1. 死後の長い説明 ❌
簡潔な報告: “ピットAWP”(その後は黙る) 冗長な報告: “あー死んだ、ピットにいてね、AWP持ってて、俺が出たらすぐ撃たれて、フラッシュ投げれば良かったかも…”
2. 感情的な発言 ❌
- “なんで助けないの!”
- “そこ守れよ!”
- “下手くそ…”
→ チームの士気を下げ、集中力を削ぎます
3. 不確実な情報を断定 ❌
確実な情報: “Bに3人以上、多分全員Bかも” 不確実な断定: “全員Bだ!”(実際には未確認)
4. 指示魔 ❌
自分が死んだ後に、細かく指示を出し続けるのは避けましょう。 生存者は自分で判断する能力があります。
アドバイス: “◯◯したら?”と提案するのはOK。“◯◯しろ!”と命令するのはNG。
ボイスチャットの基本マナー
1. マイク設定を確認
- 音量: 大きすぎず小さすぎず
- ノイズ: プッシュトゥトークを推奨
- 環境音: キーボード音、ファンの音を抑える
2. 言語の配慮
- 日本サーバー: 日本語でOK
- 外国人混在: 英語推奨
- 単語だけでも: “Long”, “B”, “2”だけでも伝わる
3. ポジティブな雰囲気
チームワークに寄与する声掛け:
- ✅ “ナイス!” - プレイを褒める
- ✅ “ドンマイ” - 失敗をフォロー
- ✅ “次頑張ろう” - 前向きな声掛け
- ❌ 暴言、批判、責める発言
コールアウトの練習方法
1. マップを歩いて名称を覚える
練習モードで各マップを探索:
// コンソールコマンド map de_dust2 sv_cheats 1 bot_kick noclip
各エリアを訪れて、名前を声に出して言ってみましょう。
2. 配信・プロの試合を見る
実況者やプロの試合を見ることで:
- どのタイミングでコールアウトするか学べる
- 簡潔な伝え方を学べる
- 自然と名称が覚えられる
参考チャンネル:
3. カジュアル・デスマッチで実践
まずは気軽なモードで練習:
- 間違えても気にしない
- 積極的にVCを使う
- フィードバックを受け入れる
4. フレンドとカスタムマッチ
仲間と5vs5のカスタムマッチで:
- 試合形式で本格的に練習
- 互いにフィードバック
- チームとしてのコールアウトルールを決める
状況別コールアウト例
ラウンド開始時
T側:
- “Bラッシュ行きます”
- “ロング制圧します”
- “デフォルトで様子見”
CT側:
- “Bサイト守ります”
- “ミッドAWP持ちます”
- “ロング1人で見ます”
敵と遭遇時
- “ロング1人交戦中”
- “ショート複数、下がります”
- “ミッドAWP確認”
爆弾設置後
T側:
- “時間あります、守りましょう”
- “リテイク来てます、3人”
- “フラッシュ投げます”
CT側:
- “C4の位置は?”
- “スモーク使います”
- “時間ないので急ぎます”
クラッチ状況
1vs1などのクラッチ時は:
- ✅ 必要最小限の情報のみ
- ✅ “C4はAデフォルト” など位置情報
- ❌ “こうしろ、ああしろ”の細かい指示
クラッチ時の鉄則: 余計な声を掛けず、プレイヤーに集中させましょう。
ラジオコマンドの活用
VCが使えない/使いたくない場合はラジオコマンドを活用:
基本的なラジオコマンド
- Z → 1: 了解 (Roger that)
- Z → 2: 否定 (Negative)
- Z → 3: A爆破地点へ (Go to A)
- Z → 4: B爆破地点へ (Go to B)
- X → 1: 集合しろ (Regroup)
- X → 2: 待て (Hold Position)
ただし、ラジオコマンドよりもVCの方が圧倒的に情報量が多いです。
レベル別コールアウトガイド
初心者レベル
覚えるべき基本:
- 各サイト名(A/B)
- 主要ルート名(ロング、ミッド、ショートなど)
- “◯人いる”の人数報告
目標: 「敵がどこにいるか」を伝えられる
中級者レベル
追加で覚えること:
- 各エリアの細かい名称
- 敵の装備情報
- 簡潔な報告の仕方
目標: 素早く正確な情報共有ができる
上級者レベル
マスターすること:
- 状況判断に基づく戦術提案
- チーム全体を見た情報整理
- 英語でのコミュニケーション
目標: チームの指揮官として機能する
英語でのコールアウト
国際的なマッチで使える基本的な英語表現:
基本フレーズ
- “2 Long” - ロングに2人
- “B clear” - Bクリア
- “AWP mid” - ミッドにAWP
- “They're going B” - 敵はBに向かっている
- “One hit” - 敵1人ヒット済み
- “He's low” - 敵の体力低い
- “Flashing” - フラッシュ投げます
- “Smoking” - スモーク投げます
- “Nice” - ナイス
数字の表現
- “One” (1人) → “ワン”
- “Two” (2人) → “トゥー”
- “Three” (3人) → “スリー”
- “Full” (5人全員) → “フル”
- “Eco” (経済ラウンド) → “エコ”
よくある質問
Q. VCが恥ずかしくて使えない
A. 多くの人が最初はそう感じます。以下を試してください:
- まずは簡単な単語から(“Long”, “2”など)
- カジュアルモードで練習
- 日本人コミュニティで慣れる
- テキストチャットから始める
慣れれば自然に話せるようになります!
Q. コールアウトを覚えられない
A. 焦らず段階的に:
- まず1マップ(Dust2推奨)だけ覚える
- 主要な場所(5〜10箇所)から
- 実戦で使って体に染み込ませる
- 慣れたら次のマップへ
Q. 日本語と英語、どっちを使うべき?
A. 状況に応じて:
- 日本サーバー・日本人のみ: 日本語でOK
- 外国人が混在: 英語推奨
- どちらか分からない: 両方使える準備を
Q. ミスった情報を伝えてしまったら?
A. すぐに訂正しましょう:
- “すみません、さっきの間違いです”
- “訂正、ロングじゃなくてショートでした”
誤った情報はすぐに訂正することで、チームの判断ミスを防げます。
関連ページ
参考リンク
- r/GlobalOffensive - コミュニティ
- HLTV.org - プロシーンの最新情報
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